2008年8月10日 シトカ〜ジュノー 6
ジュノー2日目の朝。あまり芳しくない空模様。
ハムとクリームチーズをサンドしたイングリッシュマフィンにコーヒーで朝食を済ませました。
BCフェリーで一緒になった陽気なNZの二人組と
キャンプ場でばったり出会い、広大なアラスカを狭く感じた瞬間。
その2人が次の目的地に向け出発していきました。
Mendenhall氷河近くにテント泊したわけですから、やはり氷河まで歩いてみないと。
クマがいるため、食材や洗い物まで放置することはできないので
片付けを全部済ませたら、結局出発は10時になってしまいました。
ポカリスウェットの粉末を溶かした水と黒糖バナナ(バナナチップスの黒糖がけ)と
念のためパンツにレインパンツを重ねていざ出発。
苔むした森の中のトレイルは誰も歩いている気配はなく、静寂に包まれていました。
ここもまた、ベアーカントリー。
氷河湖に沿って歩き続けると、少しずつ氷河が視界に現れるように。
平坦な道だったのが2mileを過ぎたあたりから
次第に起伏に富んだトレイルへと変貌しそのうえ雨も降り出してきました。
さらに先に進むとルートが判別しづらく、道も険しさを増し、
大きな滑りやすい岩をよじのぼらなければならなくなってきました。
木に結んである目印となるリボンの間隔が伸び、帰りに迷うのではないか
という不安を抱えながら岩の連なりを登りきったところで視界が開けました。
グレイシャー。スペクタクルな景観が目の前に広がりました。
間近に迫る氷河が岩を覆いこむように然としてそこにあります。
圧倒的な風景に息をのむばかりです。
ここに私以外誰もいない。
世界と自分が近くなったような気がしました。
眼下300mほどさきには氷河の先端が見えます。
氷河の「終わり」を見てみたかったけれど、氷河の後退によって
削られた急下降の岩肌はなめらかで非常に滑りやすくなっていました。
行きはいいけれど、帰りははたして登りきれるか・・。
やめておこう。
ここまで来たのなら・・・という思いはあるけれど、
自分の能力からしたら、ここまでで十分なはずだと判断しました。
滑落しても救助を求めることすらできない。
誰もここにいることを知らないから。

ハムとクリームチーズをサンドしたイングリッシュマフィンにコーヒーで朝食を済ませました。
BCフェリーで一緒になった陽気なNZの二人組と
キャンプ場でばったり出会い、広大なアラスカを狭く感じた瞬間。
その2人が次の目的地に向け出発していきました。
Mendenhall氷河近くにテント泊したわけですから、やはり氷河まで歩いてみないと。
クマがいるため、食材や洗い物まで放置することはできないので
片付けを全部済ませたら、結局出発は10時になってしまいました。
ポカリスウェットの粉末を溶かした水と黒糖バナナ(バナナチップスの黒糖がけ)と
念のためパンツにレインパンツを重ねていざ出発。
苔むした森の中のトレイルは誰も歩いている気配はなく、静寂に包まれていました。
ここもまた、ベアーカントリー。
氷河湖に沿って歩き続けると、少しずつ氷河が視界に現れるように。
平坦な道だったのが2mileを過ぎたあたりから
次第に起伏に富んだトレイルへと変貌しそのうえ雨も降り出してきました。
さらに先に進むとルートが判別しづらく、道も険しさを増し、
大きな滑りやすい岩をよじのぼらなければならなくなってきました。
木に結んである目印となるリボンの間隔が伸び、帰りに迷うのではないか
という不安を抱えながら岩の連なりを登りきったところで視界が開けました。
グレイシャー。スペクタクルな景観が目の前に広がりました。
間近に迫る氷河が岩を覆いこむように然としてそこにあります。
圧倒的な風景に息をのむばかりです。
ここに私以外誰もいない。
世界と自分が近くなったような気がしました。
眼下300mほどさきには氷河の先端が見えます。
氷河の「終わり」を見てみたかったけれど、氷河の後退によって
削られた急下降の岩肌はなめらかで非常に滑りやすくなっていました。
行きはいいけれど、帰りははたして登りきれるか・・。
やめておこう。
ここまで来たのなら・・・という思いはあるけれど、
自分の能力からしたら、ここまでで十分なはずだと判断しました。
滑落しても救助を求めることすらできない。
誰もここにいることを知らないから。

2008年8月9日 シトカ〜ジュノー 5
そぼ降る小雨のなか、まずはテントサイトを探しに歩き始めました。
メンデンホールキャンプ場はfirst come first served (先着順)で
エントランスに設置している封筒に宿泊の必要事項を記入し、
1泊$9のフィーを料金箱に投入するシステム。
オートキャンプのサイトが入り口近くのほとんどを占め、
その奥にバックパッカー用のサイトがあります。
オートキャンプ用の贅沢なスペースをひとりで使用していいものかどうか
躊躇したものの、バックパッカー用サイトまで足を延ばす気力もなく
NO.13まで空いているサイトを順に見てまわり、NO.6に決めました。
荷物を置き2日分のフィーを支払い、NO.6に戻りテント設営をはじめました。
別の居心地のよさそうなサイトがあったのですが、サイトNOのサイネージを見ると
「クマ出没」というメモ書きがあり、諦めました。
とはいえサイトNO.6は、クマは通っていないだけで
クマがご近所さんに変わりないんですよね。
ここアラスカでは、クマのテリトリーに人間がキャンプをするのだから
そこにステイしたい人間が注意を払えばよいだけのことなのです。
クマばかりでなく対人にもよかろうと隣にキャンピングカーが止まっていて
水場・トイレに近く人が通りそうなこのサイトを選びました。
それに、サイトNO.6の右手には木がないので、隣の小さな池が見えて
空気の通りがいいなと思ったのです。
雨は止み、少し空が明るくなってきました。
黒く浮き上がった山の向こうで残照がゆっくりと沈み
氷河の忘れていった、小さな流氷が浮かぶ湖も赤く染まっています。
テントを設営し、雨ざらしのドラム缶製のファイヤーピットでは火を熾すことはできず
ストームクッカーで手早く夕ごはんを済ませました。
テントのそばの木に食料を高くくくりつけ、食器を洗い、あとは寝るだけです。
今晩はひとりきりがよけいに身に染みそう。
しとしとと小さな雨音がテントの周りでします。

メンデンホールキャンプ場はfirst come first served (先着順)で
エントランスに設置している封筒に宿泊の必要事項を記入し、
1泊$9のフィーを料金箱に投入するシステム。
オートキャンプのサイトが入り口近くのほとんどを占め、
その奥にバックパッカー用のサイトがあります。
オートキャンプ用の贅沢なスペースをひとりで使用していいものかどうか
躊躇したものの、バックパッカー用サイトまで足を延ばす気力もなく
NO.13まで空いているサイトを順に見てまわり、NO.6に決めました。
荷物を置き2日分のフィーを支払い、NO.6に戻りテント設営をはじめました。
別の居心地のよさそうなサイトがあったのですが、サイトNOのサイネージを見ると
「クマ出没」というメモ書きがあり、諦めました。
とはいえサイトNO.6は、クマは通っていないだけで
クマがご近所さんに変わりないんですよね。
ここアラスカでは、クマのテリトリーに人間がキャンプをするのだから
そこにステイしたい人間が注意を払えばよいだけのことなのです。
クマばかりでなく対人にもよかろうと隣にキャンピングカーが止まっていて
水場・トイレに近く人が通りそうなこのサイトを選びました。
それに、サイトNO.6の右手には木がないので、隣の小さな池が見えて
空気の通りがいいなと思ったのです。
雨は止み、少し空が明るくなってきました。
黒く浮き上がった山の向こうで残照がゆっくりと沈み
氷河の忘れていった、小さな流氷が浮かぶ湖も赤く染まっています。
テントを設営し、雨ざらしのドラム缶製のファイヤーピットでは火を熾すことはできず
ストームクッカーで手早く夕ごはんを済ませました。
テントのそばの木に食料を高くくくりつけ、食器を洗い、あとは寝るだけです。
今晩はひとりきりがよけいに身に染みそう。
しとしとと小さな雨音がテントの周りでします。

毛糸のパンツ
女子の見えないおしゃれ、パンツ。
自分が背負える重量のなかで、替えパンツをたくさん持っていくのは難しく
これまた吟味に吟味を重ね、ファイントラックのウール(ポリエステル混)ショーツを
2枚持っていくことにしました。
すなわち替えは1枚のみ。洗濯頻度はヒミツにさせていただくとして
だとしても枚数が少ないのですが
このショーツを履いてみると、汗でオシリがべたつくことはなく
いつもサラッとしていて、においもほとんどしません。
あまりに快適なので洗濯するのを忘れちゃうのです。
そんなわけで帰国して残暑厳しい日本でもちゃんと履いてました。
アウトドア限定なんてもったいない。いまでも重宝してます。
ただ、あえて言うなら、パンツの線がくっきり見えてしまうので
ピッタリしたパンツスタイルには不向きなのですよね。
ちょっとお高めですが、手洗い洗濯できるうえ丈夫です。
夏のアウトドア女子のアンダーとしてオススメです。
ファイントラック
http://www.finetrack.com/product/spilfil.html#lineup
自分が背負える重量のなかで、替えパンツをたくさん持っていくのは難しく
これまた吟味に吟味を重ね、ファイントラックのウール(ポリエステル混)ショーツを
2枚持っていくことにしました。
すなわち替えは1枚のみ。洗濯頻度はヒミツにさせていただくとして
だとしても枚数が少ないのですが
このショーツを履いてみると、汗でオシリがべたつくことはなく
いつもサラッとしていて、においもほとんどしません。
あまりに快適なので洗濯するのを忘れちゃうのです。
そんなわけで帰国して残暑厳しい日本でもちゃんと履いてました。
アウトドア限定なんてもったいない。いまでも重宝してます。
ただ、あえて言うなら、パンツの線がくっきり見えてしまうので
ピッタリしたパンツスタイルには不向きなのですよね。
ちょっとお高めですが、手洗い洗濯できるうえ丈夫です。
夏のアウトドア女子のアンダーとしてオススメです。
ファイントラック
http://www.finetrack.com/product/spilfil.html#lineup
2008年8月9日 シトカ〜ジュノー 4
アラスカフェリーは小型で、パブリックスペースがワンフロアのみで
BCフェリーとちょっと似た雰囲気です。
船内アナウンスが入りました。
何を言っているのかさっぱり分からないけれど外へ飛び出してみると
フェリー右前方をクマが海を泳いでいます。
ゆっくり進んでいるようなフェリーですが、
右舷サイドへ、後方へと
あっという間にクマの姿が小さくなって見えなくなってしまいました。
大小さまざまな島がひしめき合う東南アラスカ沿岸の水路は
物資や人を運ぶフェリーのためだけにあるのではなく、
エサやテリトリーを求めて移動する動物達にとっても
大切な水路なのに違いありません。

それにしてもなんてラッキーなこと。
やっぱりこの旅は、なにやら守られている
そんな気がして止みません。
18時ジュノーに到着。小雨が降っています。
シャトルバスなどはなく、タクシーを呼ぶか
あるいは1km先にある市営バスの停留所まで歩くしか
移動手段はないと、ターミナルの職員の弁。
重たい荷物を抱えたバックパッカーのほとんどは
迎えに来た宿泊先の送迎車に乗り込み、消えてしまいました。
今日の宿泊予定地は、Mendenhall Glacier(メンデンホール氷河)近くの
キャンプ場に泊まるつもりですが、
ここターミナルからは1km先のバス停で乗車し
およそ20分ほどバスに乗り、さらにそこから歩いて15分ほどの場所にあります。
たどり着けるのだか、どうだかわからないけれど
まずはバス停を目指そう、ということで歩き出しました。
シトカで身についた(?)度胸なのか
バス停を目指しながらヒッチハイクしてみることに。
車は水しぶきを跳ね上げて行過ぎていきます。
20台目くらいに、なんとまあ、車高の高いシボレーが止まってくれました。
ものはためしにと、Mendenhall campbround までと言ってみると
あっさりOKしてくれました。
ドライバーの名はジョンソン。
彼の娘は宇多田ヒカルと日本のコミックがすきなんだとか。
Mendenhall campbround は予想以上に遠く、
おそらくジョンソンは遠回りをしてくれているようで
申し訳なく、そしてありがたかった。
キャンプ場のエントランスで降ろしてもらい、できうる限りのお礼を言いました。
さあ、ひとりきりのキャンプのスタート。

沈みかけた夕日の残照が湖に溶けていきます
BCフェリーとちょっと似た雰囲気です。
船内アナウンスが入りました。
何を言っているのかさっぱり分からないけれど外へ飛び出してみると
フェリー右前方をクマが海を泳いでいます。
ゆっくり進んでいるようなフェリーですが、
右舷サイドへ、後方へと
あっという間にクマの姿が小さくなって見えなくなってしまいました。
大小さまざまな島がひしめき合う東南アラスカ沿岸の水路は
物資や人を運ぶフェリーのためだけにあるのではなく、
エサやテリトリーを求めて移動する動物達にとっても
大切な水路なのに違いありません。

それにしてもなんてラッキーなこと。
やっぱりこの旅は、なにやら守られている
そんな気がして止みません。
18時ジュノーに到着。小雨が降っています。
シャトルバスなどはなく、タクシーを呼ぶか
あるいは1km先にある市営バスの停留所まで歩くしか
移動手段はないと、ターミナルの職員の弁。
重たい荷物を抱えたバックパッカーのほとんどは
迎えに来た宿泊先の送迎車に乗り込み、消えてしまいました。
今日の宿泊予定地は、Mendenhall Glacier(メンデンホール氷河)近くの
キャンプ場に泊まるつもりですが、
ここターミナルからは1km先のバス停で乗車し
およそ20分ほどバスに乗り、さらにそこから歩いて15分ほどの場所にあります。
たどり着けるのだか、どうだかわからないけれど
まずはバス停を目指そう、ということで歩き出しました。
シトカで身についた(?)度胸なのか
バス停を目指しながらヒッチハイクしてみることに。
車は水しぶきを跳ね上げて行過ぎていきます。
20台目くらいに、なんとまあ、車高の高いシボレーが止まってくれました。
ものはためしにと、Mendenhall campbround までと言ってみると
あっさりOKしてくれました。
ドライバーの名はジョンソン。
彼の娘は宇多田ヒカルと日本のコミックがすきなんだとか。
Mendenhall campbround は予想以上に遠く、
おそらくジョンソンは遠回りをしてくれているようで
申し訳なく、そしてありがたかった。
キャンプ場のエントランスで降ろしてもらい、できうる限りのお礼を言いました。
さあ、ひとりきりのキャンプのスタート。

沈みかけた夕日の残照が湖に溶けていきます
2008年8月9日 シトカ〜ジュノー 3
フェリーターミナルで降ろしてもらい
これでタケシさん・ベラさん・マサミちゃんともお別れです。
後ろ髪ひかれるとはこういうことを言うのでしょうね。
英語が不慣れだから行き当たりばったりで予約やキャンセルなどできるはずもなく
帰る日までの移動手段のほとんどを日本にいる時に予約してしまっていたし
キャンセル料や当日支払いの割増分など、手痛い出費は極力避けたいし
イングリッシュボキャブラリのない私に選択肢はなく、先に進むしかないのです。
と、お別れかと思ったら乗船するまで見送ってくれるという3人の言葉がうれしい。
あれほど焦ったのに時間にはまだまだ余裕があり
ターミナルでおしゃべりとしているとチェックインのアナウンスが入り、
ぞろぞろと乗客が歩きだしました。
13:00。桟橋で3人とハグして本当のお別れ。
船内の窓側のシートに陣取り、しばらくしてからデッキに出ました。
船尾に移動すると3人の姿はなく、車道にキャンプ場へ戻る後ろ姿が見えました。
13:30すぎ、シトカ港を出港。
小さくなる港の左手に、キャンプ場と干潮の浜辺が見えてきて
きっとムール貝を探しているのだろう、3人の姿が
もう粒ほどのように小さくなっていました。
4日間の4人家族のようなキャンプ生活は終わりました。

これでタケシさん・ベラさん・マサミちゃんともお別れです。
後ろ髪ひかれるとはこういうことを言うのでしょうね。
英語が不慣れだから行き当たりばったりで予約やキャンセルなどできるはずもなく
帰る日までの移動手段のほとんどを日本にいる時に予約してしまっていたし
キャンセル料や当日支払いの割増分など、手痛い出費は極力避けたいし
イングリッシュボキャブラリのない私に選択肢はなく、先に進むしかないのです。
と、お別れかと思ったら乗船するまで見送ってくれるという3人の言葉がうれしい。
あれほど焦ったのに時間にはまだまだ余裕があり
ターミナルでおしゃべりとしているとチェックインのアナウンスが入り、
ぞろぞろと乗客が歩きだしました。
13:00。桟橋で3人とハグして本当のお別れ。
船内の窓側のシートに陣取り、しばらくしてからデッキに出ました。
船尾に移動すると3人の姿はなく、車道にキャンプ場へ戻る後ろ姿が見えました。
13:30すぎ、シトカ港を出港。
小さくなる港の左手に、キャンプ場と干潮の浜辺が見えてきて
きっとムール貝を探しているのだろう、3人の姿が
もう粒ほどのように小さくなっていました。
4日間の4人家族のようなキャンプ生活は終わりました。




